続けて「一汁一菜でよいという提案」土井善晴著(新潮文庫)を読みました。

土井善晴著作

おはようございます。以前からそのタイトルが気になっていた土井先生の「一汁一菜でよいという提案」が文庫化されたので「料理と利他」に続いて読み始めました。

「料理と利他」は、トークイベントの書き起こしなので「話し言葉」が読みやすくスルスル入ってきましたが、「一汁一菜でよいという提案」は「書き言葉」を読み砕いてしみ込むように入ってきます。

「一汁一菜」というシステム

毎日三食、食事の準備をして作ることは、ごく普通の日常のようにとらえられています。実際作業する側からすれば「朝ご飯が終わったら、お昼ご飯のことを考える」の繰り返しです。

「何をしたわけでもないのに、おなかが空くのよ。」と若い内科医にぼやいたことがあります。彼は「人のカラダは呼吸をしたり、体温を保ったり、何もしていないことはないんだから。」と答えてくれました。

生きていくことは、食べることと直結しています。食事を作ることを重荷に感じないように、最低限押えておくべきことを残して「システム」にしていくことが、ストレスを軽くし気持ちにゆとりを持たせることへつながっていくと本書にありました。

「一汁一菜」は、システムであり「スタイル」でもあるのです。地味な作業をくり返す時、しばしば「なんでこれをやっているのか」わからなくなることがあります。

やり方を決めて、それに沿って続けていくことは、家庭料理に限らず大事なことなんだと思います。もちろん見直しもしつつですよね。

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文庫本ですが、中にカラー写真も含む料理画像が多く掲載されています。季節の具材も、どういう風に使うのかも書かれています。それだけでなく器やお膳も欲しくなるような文庫本です。

味噌の持つ力を再度確認

数年前、秋田県南部の味噌蔵を訪ねたことがあります。米こうじをたっぷり使った味噌は、大量生産されていませんが人気の商品です。ご当主が見学の後、自慢の味噌で作った味噌汁を供してくれました。

「お出しは、何を使っていますか?」という訪問者に対して「味噌と野菜で充分だ。」という答えが返ってきました。

味噌の材料である大豆、具材の野菜からも旨味成分であるグルタミン酸は充分出ています。だしを取る時間がなければ、なくてもいいのでした。

本書でも「味噌汁はだし汁が大事などとは言いません。」と書かれています。味噌は、発酵を続けていて毎度違った風味で具材とコラボしていきます。「味噌という生命体」とも表現されています。

ただ、だし汁を加えた味噌汁についても否定しているわけではなく、「味噌のおいしさを補う程度」にと書かれています。そして、だし汁を味わっていただく際は、具材を少なめにすることも添えられています。

「だし椀御膳」日本橋だし場はなれ
日本橋だし場はなれの定食

こちらの画像は、だしのにんべんさんが展開している「日本橋だし場はなれ」で食事をした時の「だし椀御膳」です。「御膳」なのでよそいきの一汁一菜とでも言いましょうか。季節に合わせた食材の組み合わせは、ご家庭でも参考になります。ちょっと余裕がある時は、トライしてみてもいいですよね。

食べ飽きないものとその季節だけのもの

味噌汁の世界観は、食べ飽きないものであることと、その季節だけに味わえる喜びを感じることの両方が共存しています。

毎日、毎食だけど、今日は特別のように。それは、味噌がもっている許容量の大きさにつながっています。

美味しい味噌と出会いたいですよね。その地方独特の材料だったり、作り方だったり、種類も豊富です。

朝食は、パンとコーヒー、紅茶、昼食は麺類だったり外食だとしたら、夕食だけの味噌汁づくりには「選んだ味噌」を使うのもありです。パンに味噌汁でも合うんですけどね。

一日に一回、選んだ味噌と具材で味噌汁を作ることは、ハードル低くなりませんか?具材多めにするか、だし汁を効かせてスープのようにいただくか。

冬から春に向けて、ようやく「新物」が目につくようになってきました。昨日は、長崎産の「スナップエンドウ」を見かけました。春を少しでも感じたくてゲット。固めに茹でておひたしの後は、翌日豆腐の味噌汁に最後にはなってみようと思います。

そういえば、土井先生が「ほぼ日刊イトイ新聞」で対談していたのを思い出しました。2017年の新春対談でした。「家庭料理のおおきな世界」というタイトルが語るように、いつものおうちのご飯を語っています。

もう一度読んで、ここ一カ月くらいで読んだ本たちと合わせて「家庭料理」のことを再確認していきたいと思います。

では、よい週末を!冷え込んでいます。温かいお味噌汁をどうぞ。

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