発売初年度にミリオンセラーになったこの本。奥付にある初版の年月日を見ると2000年11月15日。わたしは話題になっていたであろうその本をなぜ手に取っていなかったんだ!かなりのショックを受けました。新宿のシティバンクで外貨預金デビューしていたのに!しかもシティバンクは、すぐ隣が紀伊国屋書店。どうして「自分には関係ない」と思ったんだろう。
ただ、今読んでしみ込んでくるのはここ一年くらいYoutubeで”リベラルアーツ大学の動画”を繰り返し視聴しているからかもしれません。ブログもお勧めです。文字でじっくり読むのも理解力を高めます。
金融教育ってオトナも必要ですね。そして、いつからでもスタートするべきだと「人生百年時代」と言われる今は強く思うのです。
二人のお父さんの比較で話は進むのですが、ロバート・キヨサキさんにお父さんが二人いる訳ではありません。実のお父さんと友達マイクのお父さんの二人のことを指しています。
そして、実のお父さんを「貧乏父さん」と呼んでいるのです。最初「貧乏父さん」は、いわゆるクズ系かと思っていました。ギャンブルや借金があるようなダメなお父さんかと思っていたら、高学歴でまじめで政府の仕事に就くような方でした。
どうして、そんな「立派なお父さん」を彼は「貧乏」と言うのでしょう?
対する「金持ち父さん」に興味を持って、教えを乞うのがロバート少年9歳の時です。小学三年生くらいですよね。これは驚きです。
たたき上げで、コンビニのようなお店を数店など事業を展開しているマイクのお父さん。息子と息子の友達に実地で金融教育をしていくのです。
同じ支出でも、それが「資産」になることもあれば「負債」になることもある。なるほど、と思えたのは10年ほど前に簿記の資格を取ったからかもしれません。
決算書を読めるようになりたいと思って、また勉強を始めようとしているところでもあります。
引用:「持ち家は資産」「利子の低いローンを使って高利の借金を完済しろ」「もっと一生懸命働け」「昇進すれば問題は解決する」…
よく聞く言葉です。間違ってはいません。ただ、疑問を持たずに、自分事にせずに鵜呑みにするのは危険だということです。「罠にはまっていく」と続いています。
「給料が上がったら大きな家を買う」→「固定資産税が上がる」「買ったとたん価値が下がっていく(すべてがではありませんが)」「大きさに合わせて調度品も増える」などなど。これは「資産」というより「負債」に見えてきます。
「資産」は、わたしのポケットにお金をいれてくれる
「負債」は、わたしのポケットからお金をとっていく
とてもシンプルな切り口です。

2000年当時たぶんこの本のことを耳にしていたと思います。ただ「アメリカの富豪の話は、わたしにはあてはまらない。投資は、資金がある程度ないと話にならない。」と突っぱねていたのだと思います。
「簡単な算数と常識」があれば、蓄財はできるはずなのでした。逆に「ひどく複雑で自分でよく理解できない時」は、手を出さないこと。自分でわからないものに投資しないこと、は、尊敬する山崎元さんも著作に書かれていました。
ロバート・キヨサキさんは「負けないようにすること」は、そこ止まりだとくり返して書いています。とるべき態度は「負けを恐れないこと」だと。「恐れること」をほどいていくと、むやみにおびえているだけのこともあるでしょう。
「なにかいいことが起こらないかな」と待っている→いつまでも待ち続けることになる
リスクをとって、焦点を絞ること。あるいは、安全策を長い時間で運用していくこと。そう、始めないと時間を味方につけることもできなくなります。とはいえ、焦ることも危険です。
失敗をしても、さっと切り上げることのできる規模で始める。失敗したら、原因をさぐる。逃げないことです。切り上げるのを先延ばしにしていると、ズブズブ沼にはまることもあるかもしれません。
その時は、隣人や友人ではなく「専門家」「成功している人」の意見を聞いてみる。
わたしは、10年ほど前に小さいカフェを菓子製造しながらひとりで営んでいました。ひとりで製造して、接客しては限界があり、仕入れと売上ではプラスでも「家賃」「光熱費(店舗)」分はきつかったです。結局店を閉じることにしましたが、商売をしている友人には「もっと早く決断してもよかった」「ローンを組むって”借金”だよ」など助言されました。
失敗しましたが、周囲は温かく見守ってくれました。今は、店舗を持たず菓子製造を少しずつ続けています。
そういえば、山崎元さんのベストセラー「ほったらかし投資術」7年ぶりの全面改訂がつい最近出ていました。マンガでも著作が出ているということは、たくさんの人に「金融の知識が必要」と感じているのでしょう。
ここから、今からでも遅くないのです。動き出すことで、待ち続ける人たちと大きく差が出てくる未来を感じます。
では、また!「世界はあなたを映す鏡にすぎない」、今日はこのフレーズを噛みしめていこうと思います。
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