土井善晴先生のTV番組が終了するというので、先生の登場だけが終了するのかと思ったら番組自体が終わってしまうことを遅れて知りました。
また、そのテキストである「おかずのクッキング」も最終号を迎えることになり、あちこちで完売状態。出遅れたので、あきらめモードでした。ネットでは、プレミア付きで転売されています。
そんな時、土井先生のtweetに出会ったのです。「書店で頼むこと」をしてみました。結果、ようやく手元へ。その後、三刷まで増刷がかかったそうです。
スタッフクレジットの載っている114ページまでのこの一冊は、単なるテレビのお料理番組テキストブックではありません。土井善晴先生はもとより、他のご担当の先生方も渾身のメッセージをページに込めていらっしゃいます。
巻頭特集「土井善晴の一汁一菜から始めよう!」…この号で終わるのではなく、ここから始めようという希望を感じます。
今号の特集と連載
- 有元葉子の食材を使い切って からだも気持ちもすっきり あるものをおいしく
- ウー・ウェンのいつもの野菜がごちそうに!「炒めもの」
- 大原千鶴の毎日作るから、無理なく無駄なく
- 笠原将弘の作っておいしかったと喜ばれたレシピ
- 五十嵐美幸の誰でもおいしく作れる!おうち中華ベスト5
- コウケンテツのとびきりおいしく「ゆでる」
- 柳原尚之のおいしい黄金比「だし」
- 松崎恵理の栄養のホントの話
どの方もメディアや著作に触れることの多い料理家の方々です。
有元葉子さんはイタリアンだけではなく、わたしはおせちの本も持っています。キッチンアイテムも工夫されたシリーズを展開されています。
中華は、ウー・ウェンさんと五十嵐美幸さん。和食は、大原千鶴さんと笠原将弘さんが、家庭でのおいしいを教えてくれます。コウケンテツさんは、韓国料理を基本に「ゆでる」ことを。江戸懐石の柳原尚之さんは「おいしい黄金比」でだしのひき方。
綺羅星のようです。基礎ともいえる「炒める」「ゆでる」という調理法から、食材との向き合い方、これさえあればというレシピなどなど何度でも読み返す一冊になること間違いなし。
栄養学の松崎恵理さんのテーマは「あぶらのホント」という気になるタイトルです。単に動物性だから、植物性だから、で判断しがちな「あぶら」について表を使って説明されています。
手に入って本当によかったです。
今まで気になっていても、なかなか手に取らないうちに「最終回」となってしまう驚きで、ここ数カ月土井善晴先生の著作に触れていたのが一気に加速しました。

先に読んでいたこの二冊。(過去記事はこちら)料理を通して哲学を語りかけてくれていました。「おかずのクッキング」というテキスト本においても誌面の美しさにみとれてしまいます。
「無理なく穏やかに」「料理する家族がニコニコしている」のが、一汁一菜の大原則ですが、ひとりの食卓についても「追伸」にメッセージが届いています。
料理して食べることは何よりも自分を大切にすることです。
の一文にぐっときてしまいます。自分のために、それでも無理をせず、穏やかに食卓にありたいと切に思います。
来週から三月になります。もうじき新しい生活をスタートされる方もいらっしゃるでしょう。土井先生がおっしゃるように「お料理という行為」を信じて暮らしていきませんか?
では、また!

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