おはようございます。すっかり寒くなった秋田市予想最高気温24度、最低気温12度。晴れで降水確率0%。
先日「だしソムリエ一級」に合格し、「だしソムリエ」を名乗ってよいことになりました。なにか自分自身が変わったかもしれないし、そうでないかもしれない。そんな気持ちでドキドキしながら日本橋にあるコレド室町の「にんべん」さんへ行ってみました。
元禄十二年(1699年)を創業の年としている「にんべん」さんは、かつお節と干魚類の商いからスタート。屋号を「伊勢屋伊兵衛」とし「カネにんべん」の商号としたのが、宝永二年(1705年)。
「イ」と「かね尺」の組み合わせは、インパクト大ですよね。あの四角い囲いのような形は「かね尺」に由来していたとは「固い」気持ちを感じます。
かつお節のルートを確保して、「現金掛け値なし」の商売をした「にんべん」さん。芯が通っている。
コレド室町に新店舗を開業したのが、平成二十二年(2010年)ですからもう10年以上経っているんですね。
コレド室町は段階的に開業しているのですが、平成二十六年(2014年)に「日本橋だし場はなれ」という飲食店がオープンしています。

「だし椀御膳(1,020円税込)」は「だし椀」を”古典”と”はなれ”から選ぶことができます。わたしは”古典”の「きのこ呉汁(ごじる)」にしました。大豆をすりつぶした「呉」を入れた具だくさんのお味噌汁です。
副菜は、三種。みなれたはずの「きんぴらごぼう」「ひじきの煮物」「切り干し大根の煮物」がこんなに味わい深いとは。塩分も甘みも抑えているので、箸が進みます。
だし椀には、これでもかと「根菜類」が入っています。ごぼうもレンコンもニンジンもしっかりだしを含んでいて、きのことともにどんどんはいってきます。
この「いくらでも食べたい、飲みたい」という気持ちにさせるのが「だし」の力ではないかと思います。強い味はしないのだけれど、カラダが欲する味というのはこういうものなのか、と感じました。
おなかが満ちてから、にんべんさんの日本橋本店へ。おなかが減っていたら、どれだけ手に取るのか想像もつきません。
「お吸い物」のキューブは、お弁当持参の時に合わせたいし、だし入りのみたらし味の飴も気になります。かつお節のふりかけも山椒フレーバーは珍しい。などなど。
その中で、買ってきて毎日愛用しているのが「だし入りぽん酢(594円税込)」です。

おひたしだけでなく、今までお醤油を使っていたものにはこちらを使っています。たぶん、すぐになくなりそう。
よけいな匂いがしません。かんきつ類のいい香りとおだやかな酸味。お豆腐にも合います。保存料無添加ですから、すぐになくなって正解ですね。いつまでも冷蔵庫に入っている調味料ではないなあと思いました。
フードコーディネーターの先輩で親しくさせてもらっている理事の方から紹介された「だしソムリエ」という資格ですが、身近なところでも「だし」と「だし入り調味料」がごっちゃになっていて、基本的なところを押さえておきたいなあと思って受講しました。
合格率が三級では9割近い「だしソムリエ」も、一級ではかなり狭い門だと実感しました。実技の課題で「二種類の味噌」と「六種類のだし」で同じ具材の味噌汁を十二作り、それぞれの違いをコメントするというものがありかなり難儀しました。
途中で明確な違いを言葉にすることが難しくなったのです。
ワインのソムリエが使うような「喩え(たとえ)」や、形容詞を勉強しなくては。身近にわかりやすい言葉をさがしていきたいです。
カラダが欲する味わい、塩分でも甘さでもない形容しがたい「だし」の魅力を伝えていけるようになりたいです。
「だし」は、「めんつゆ」のような調味料とは違って「かつお節」「昆布」「干シイタケ」などからエキスを適度な環境で抽出することにあります。その手順をおっくうと思うか、楽しみにとらえられるかで、方法を選ぶことができます。インスタント商品でも選び方、使い方でもっと美味しく、体のためになる方法がありますので少しずつお知らせできたらいいなあと思います。
では、お鍋の季節も近いので「だし」を意識していただけたらと願って。
にんべんnet倶楽部
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