おはようございます。町が色づいてきています。今年はまだ真っ赤でほれぼれするほどの紅葉は見ていないような気がします。そんな秋田市予想最高気温17度、最低気温11度。わたしが湯たんぽ買ってから、冷え込みが緩みました。
身も蓋もありませんが、リアルな「姉妹」でなくとも「姉妹感」はやさしい強調符になると最近よく思うのです。
わたしには、実の妹と弟の配偶者である義妹の二人の妹がいます。オトナになってからの「姉妹」というのは育った環境が同じでも、社会に出てからの経験値の違いで「身近な他人」としての感覚が強く感じられるようになりました。
そこに「ユニットとしての姉妹」「ドラマ上の姉妹の設定」を目にすることが増えてきて、「女友達」と違う「姉妹感」を意識するようになりました。
最近読んだのが、阿佐ヶ谷姉妹のエッセイです。なにげにベストセラーになっているようです。おふたりが交互にそれぞれコラムのように書かれた飾らない日常生活が描かれ、短編小説もオリジナルに収められています。阿佐ヶ谷って、通り過ぎてしまいそうな町なのにとても愛おしいところに思えてきます。
阿佐ヶ谷姉妹は、見た目と感じが似ているが、並列していなくて、どちらかを頼られる人とした関係が「姉妹感」として強く見えます。
最初は、由紀さおりさんと安田幸子さんの姉妹ユニットのものまねに見えたので本当に姉妹かと思った阿佐ヶ谷姉妹ですが、演劇方面からお笑いに転じたコンビと知り、どれだけこのネタで続けられるのだろうと失礼にも思ってしまいました。
が、独特の間と穏やかな語り口、いまどきの「誰も傷つけないお笑い」のさきがけのような「のほほんとした」品を感じる芸風で、ずっとお茶の間を楽しませてくれています。
おそうじをアドバイスする番組で阿佐ヶ谷姉妹が住んでいるアパートがTVに出たことがありました。わたしが若い頃一人で住んでいたようなアパートの一室に、二人で住んでいました。狭いキッチンで排水口の汚れを取るワザは、今も記憶にあり実行しています。
それだけ、彼女たちの存在がしみてくるように共感を呼ぶのかもしれません。
わたしが、雑誌の特集記事を分析するアルバイトをしていたのが2000年頃です。毎月女性誌を30誌、コスメ欄を中心にタイアップではないのに取り上げられている商品、ブランドのチェックをしていました。
その頃「25ans(ヴァンサンカン)」という月刊の女性誌に「叶恭子さん」という芸能人とは思えない女性が、パーティで見かけた素敵な人、みたいによくピックアップされていました。
言動から外観まで独特なコンセプトで作り上げられていて、とても興味をひかれました。「コラーゲンをとるためにスッポン料理を定期的に食べている」とか、え?と思う記事が多く、切り抜いて一時期ファイルしていました。20年後もこうして活躍している姿を見ると強靭なメンタルを感じます。
最初の頃は、別の妹さんがいましたがしばらくして三女美香さんが登場して、そのルックスも印象的で二人でいることによって「倍増」というより「累乗」の効果を発していました。
上下関係が、また特徴的で「支配」「被支配」の雰囲気を醸していました。支配され、命令されているかのように美香さんはふるまうのですが、逆に強さも感じられ、恭子さんがかわいらしく見えてきたりするのです。
クレバーだな、と思うのはファン層を思わぬ方向でゲットしたことです。コミケに出店し、会場を練り歩く。いわゆるオタクと対極にいるような存在なのに、一周してすぐ近い存在に感じさせる。
これは、少し違った似ているものがお互いをよりよく見せている「姉妹感」に思えます。「兄弟」とは違うピンクのオーラが漂う関係性です。
明日で終わってしまう朝ドラ「おかえりモネ」も姉妹の、少し違っている姿なのに二人でいることによってドラマを強調する存在になっています。責める妹、責められる姉なのに、大きなキズを抱えていた妹。のような、複雑なひろがり。ピンクのオーラではありませんが、身内だって分かり合えないけど自分の置かれた立場で働きかけることの芯の強さを感じました。
作られたもの、でも、感動もしますし、癒されたり刺激を受けたりします。リアルでないから価値が下がることもないでしょう。
今日も、心をほぐしてくれるなにか、奮い立たせてくれるなにか、に出会えるようリアルだったりヴァーチャルだったりな世界をうろついてみます。
では、また!すてきな出会いがありますように!
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