今朝のNHK「あさイチ」に出演されていた作家・原田マハさんの著作「フーテンのマハ」を入手してきました。
コロナの感染者が一時的に少なくなった時に、また旅行できるなあと楽観視していました。それがここのところのオミクロン株の猛威に「旅行気分だけでもとりあえず感じたい」という気持ちに変わってきました。
そのタイミングで著者をテレビ画面で拝見し、そのライフスタイルや世代に共感をおぼえて本を探しに出かけたわけです。
1962年東京生まれの原田マハさんのお兄さんは、やはり作家の原田宗典さん。現在は、東京、長野(蓼科)、パリの三か所に住んでいるそうです。
長野のご自宅の仕事場からの冬景色をテレビで見ましたが、ガラス窓が大きいとなかなかな寒さです。しっかり暖房入っているんだろうな「北欧と民芸が融合する部屋」は。
パリには、お友達もいらっしゃるようで本の中でも語られています。パリを舞台にした小説を書くにあたって長期取材をされたのが、住むきっかけになったのでしょうか。これもまたうらやましい!
公式ウェブサイトには、お召しになっていたオリジナルブランドの洋服の紹介もあります。
「フーテンのマハ」は、2018年に発行された集英社文庫です。それまで「小説すばる」に連載していたものを加筆・修正したオリジナル文庫。
旅の行先は、国内も海外もですが、国内は地方が多くのどかでほっとできる展開。旅のアドバイスを現地の人たちに聞く姿勢がポイントです。
旅先で出会った人たちとの会話というより、インタビューをしているように感じます。その光景が目に浮かびそう。
そうか、聞けばいいんだ。ガイドブックだけに頼らず、リアルなアドバイスを得ることができそうです。「フーテン旅の七つ道具」という持ち物の直筆イラストも役に立ちます。
「フーテンのマハ」流の旅のノウハウが詰まっている一冊。旅に出る夢を見そうです。
海外の章は、取材旅行になるので「美術」に関わるテーマが見えてきます。
実は、わたしもゴッホが好きでパリ近郊の「オーヴェール・シュール・オワーズ」に行ったこともありますし、「アルル」やオランダのゴッホ美術館も行きました。
もうずいぶん前のことになりますが、アルルから路線バスで海沿いの「サント・マリー・ド・ラ・メール」という小さな町に行って、何もなくてそのまま同じバスで戻ってきたのですが、アルルから卒業旅行の日本人男子大学生三人と一緒でした。
日本人は、男女を問わずゴッホが好きなのかもしれません。ほとんどの人が、どういう絵をゴッホが描いていたか知っているのではないでしょうか。
生きている間に、作品が一枚しか売れなかったゴッホですが、いまだに日本でも認知度が高く評価されているのが不思議な気持ちになります。
構えずに、自分にとっての「旅のポイント」があれば風のように楽しむことができそうです。すっかり気持ちがゆったりとしてきて、本を読みながら早いうちからシュワっと一杯いただきました。

感染対策をしながら、あまり人が密集しないところを探して旅に出るとしたらどこがいいでしょう?この本に出てくる沖縄には、まだちょっと行けなそうです。
近場の旅行としては、「青森、あっつあつの焼きそば」あたりがリアリティあります。青森の黒石なら意外と行けそうな気がしてきました。同じ体験はできないにしても、ひとつの「もしも」プランを持てるのは楽しみに待つことができます。
エッセイだけではなく、アートをテーマにした小説も読みたくなってきました。他にも映画化された「キネマの神様」や「総理の夫」の原作の作家さんでもあるんですね。
入口は、旅のエッセイですがどんどん広がってきそうです。
では、雪の日は読書で旅気分でいくことにします。
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